こいじものがたり
恋路海岸と銅像
砂丘海岸に寄せ来る波、ごつごつした岩に老松の茂る弁天島など、恋路海岸は、奥能登の優しさを感じるところです。
そんな海岸の近くに、仲良く寄りそう男女の銅像があります。
悲しい恋の物語
多田の里の娘と木郎の男は夜、海岸で会っていました。月の出ない夜は娘は岩場でかがり火をたいて、男が深みに落ちないように待っていました。娘に片思いする別の男は、嫉妬(しっと)のあまり、深い岩場にかがり火をたいてしまいます。男は娘のたくいつものかがり火だと思って、深い海に落ちて死んでしまいました。その話を聞いて、娘も海に身を投げて死んだそうです。それから、二人が会っていた弁天島あたりを恋路と呼ぶようになったそうです。
恋路の火祭り
燃えさかる海上の大松明(おおたいまつ)のもと、2基のきりこが海中乱舞し、死んだ二人の霊(れい)をなぐさめています。7月27日の恋路の火祭りには、海岸にかがり火をたいて、二人をしのんでいます。
恋路の観音堂
恋路海岸には、死んだ二人をなぐさめるため、観音堂も建てられています。