きゅうまっとうしのほうげん




旧松任市の言葉による浦島太郎@
 
白山市には個性豊かな方言がたくさんあります。
白山市の平野部の旧松任市の方言で読む浦島太郎です。

これは浦島太郎がかめを助ける場面です。








旧松任市の言葉による浦島太郎A
 

浦島太郎が助けたかめのお母さんに竜宮城に招待される場面です。






旧松任市の言葉による浦島太郎B

 
浦島太郎が竜宮城で楽しく過ごしている場面です。






旧松任市の言葉による浦島太郎C

 
自分の村に帰ってきた浦島太郎がビックリする場面です。





昔、昔、あるところに浦島太郎という若者がすんでいました。
ある日、浦島太郎が浜に行くと子どもたちがカメをいじめていました。君たち、そこで何をしているの? カメと遊んでいるんだよ。小さなカメをいじめたらかわいそうだよ。この魚をあげるからにがしておあげ。いいよ。その魚とこうかんだ。
それから何日かたって、浦島太郎が船で魚をとっていると、大きなカメがあらわれました。私はあなたに助けられたカメの母親です。お礼にあなたを竜宮城へおつれします。どうぞ、私の背中にのってください。
こうして、浦島太郎は竜宮城にやってきました。浦島太郎さん、カメを助けてくださってありがとうございました。どうぞこちらで楽しんでください。
さあさあ、こちらへ。みんなのおどりをみてください。ごちそうもいっぱいありますよ。いっぱい食べ、時がたつのをわすれてしまいました。乙姫様、ずいぶん長い間ここにいたので、そろそろ帰りたくなりました。いつまでもここにいてほしいのですが、しかたがありません。それでは、この玉手箱を持って帰ってください。でもけして、これを開けてはいけませんよ。
ありがとうございました。浦島太郎はまたカメの背中にのって帰っていきました。
浜についてみるとまわりの様子がすっかり変わっています。そこに一人の人がやってきました。私は浦島太郎ですが、わたしの家はどこか知りませんか? さあ、知らないなぁ。そういえば100年ほど前、そんな名前の人がいなくなったと聞いたことがあるよ。ほんのわずかの間と思っていたのに、もう100年もたってしまっていたとは…。そうだ、玉手箱を開けてみよう。悲しくなった浦島太郎は、乙姫様から開けてはいけないと言われていたことをわすれて、玉手箱を開けてしまったのです。すると、中からけむりがもくもくと出てきて、浦島太郎はかみもひげも真っ白なおじいさんになってしまいましたとさ。