日本一有名な九谷焼
(歴史、作り方)
にほんいちゆうめいなくたにやきのれきしとつくりかた




最も古い第1号窯(歴史)
               
九谷磁器窯跡(くたにじきかまあと)は、山中温泉より大聖寺川に沿って14kmさかのぼったところ、九谷焼(現在、廃村)の山ろくにあります。昭和45〜46年の2ヶ年わたって大々的な発掘調査が行われ、九谷窯跡の全体像がほぼ明らかになりました。第1号窯が最も古く、670年くらいのものと推定されています連房式登窯(れんぼうしきのぼりがま)で12の燃焼室があります。
九谷焼1号窯(かま)遠景
九谷焼1号窯(かま)近景


発掘された陶磁器類(歴史)  
                 
 第1号窯より発掘された陶磁器類をみると青磁(せいじ)、青白磁(せいはくじ)、白磁のほか、鉄釉(てつゆう)、灰釉(はいゆう)を施した陶磁器類、瑠璃(るり)をほどこした香炉(こうろ)、皿類などが焼かれています。窯のまわりにある破片は失敗作を割ったものが多く、左の皿はゆがんでおり、右側の皿は焼くときに灰をかぶっていて、失敗作と考えられます。(財団法人石川県埋蔵文化財センター所有)


第1号窯出土大皿(左側)
第1号窯出土大皿(右側)


九谷焼窯跡展示館(山代温泉)
               
吉田屋窯以降、常に九谷焼の本流として名品を作り上げた窯跡を保存整備しています。九谷焼の変遷(へんせん)を探る上で歴史的に貴重な遺跡であり、窯跡や現在最古の登窯(のぼりがま)、作品や文献などの貴重な資料が展示されています。


外部リンク http://www1.kagacable.ne.jp/~kamaato/


九谷焼美術館(大聖寺地方町)
               
江戸時代初期の彩色「古九谷」(こくたに)をはじめとして、およそ350年にわたる九谷焼の名品が展示されています。

外部リンク
http://www.kutani-mus.jp/


高度な技術を支える道具と五彩(ごさい) 
               
九谷焼では,上絵付(うわえつけ)が命といわれています。その上絵付をする時には,数々の道具を使って,職人さんの高度な技術をもってつくられているのです。主な道具は,次の通りです。  天びんはかりは,絵の具の量をはかります。角乳棒(かくにゅうぼう)は,ガラス板の上で絵の具と水とのりをすり合わせます。金ちょくは,水金(みずがね)を入れる器です。ふりあみは,金ぶりのときに使います。メノーは,焼き上がりの金をみがきます。絵筆は,上絵に使うでおよそ10種類あり,それぞれに使い方が違います。  上絵の具を窯で焼くと,ガラス質の美しい五彩になります。五彩とは,青(緑),黄,紫,紺青,赤のことです。



九谷焼をつくってみよう@ 骨書(ほねが)き体験  
                 
 能美市にある能美市九谷陶芸館では,ロクロや上絵付け道具,本窯,上絵窯などが設けられており,陶芸体験をすることができます。  ここでは,用意された白磁の器に,能登呉須(のとごす)(黒,二酸化マンガン)で絵の輪郭(りんかく)をかく作業(骨書き)の体験をしています。骨書きの模擬体験をしてみましょう。
外部リンク(http://www.kutaniyaki.or.jp/tougeikan.html)






九谷焼をつくってみようA 上絵付(うわえつけ)体験
               
能美市九谷陶芸館では,ロクロや上絵付け道具,本窯,上絵窯などが設けられており,陶芸体験をすることができます。  ここでは,骨書きした器に,伝統的な上絵の具を使って (洋絵具も使う)絵付け作業を体験しています。この作業では,筆にドボドボにつけた絵の具を,彩色筆を使って,骨書きの上へそっとのせていくことがコツです。
外部リンク(http://www.kutaniyaki.or.jp/tougeikan.html) 






日本一の九谷焼作品
               
九谷焼は,その歴史も深く長い歴史の中で,九谷焼独特の画風がいくつも生まれてきました。それは,その時代の九谷焼の職人さんによって,開発された技法があるからなのです。技法が違えば,九谷焼の画風も違ってくるのです。  ここでは,九谷焼の代表的な技法とその作品を紹介します。時代とともに,どのように画風がかわってきたのかを確かめてみましょう。