せんたいじぞう




千体地蔵のいわれ

 能登地方の先たん、輪島市曽々木(そそぎ)の海岸ぞいに、人工的に作られたかたと見まちがえてしまうほどの地蔵があります。
山の岩はだ一面に整然(せいぜん)とペットボトル大の地蔵がならぶ姿は、自然が作った威厳(いげん)ある造形美(ぞうけいび)といえます。






成因(せいいん) 〜どうして、そうなったか〜

 日本海につき出た地形は、強い風化侵食(ふうかしんしょく)や塩害(えんがい)などの複雑な作用を受け、地蔵に似た地形に削(けず)り取られると考えられます。
近くには窓岩(まどいわ)とよばれる名所もあります。









教材としての千体地蔵

 風化侵食の作用を見せる千体地蔵は、地学としての教材はもちろん、神秘的(しんぴてき)で威厳(いげん)ある造形は、自然の脅威(きょうい)を表す材料にもなります。