指導する先生方へ

1 研究主題 『南志見地区の自然環境調査』

2 主題設定の理由
 生徒は、海と山に囲まれ豊かな自然環境の中で育っている。しかし、小学校1、中学校1の地域で外部との交流も少ないと同時に、過疎化のためか広範囲にわたる生徒間の交流も少ない。また、豊かな自然を当然のものと思って、興味・関心を示すこともあまりなく、知っているべきことも知らない生徒も見られる。
 環境教育は、都会であれ田舎であれ自分自身の環境を知ることが出発点となる。実際に調べ体験し考察することによって、環境に対する興味・関心がわき、感受性も高まり、判断力・行動力が養われると考えている。
 どの地域にもその地域なりの自然や歴史がある。まず、南志見地区の自然環境をできるだけ調査し、その結果見えてくるものを生徒とともに考え、自然から衣・食・住環境に、さらにはもっとひろく環境に対する理解を深めるきっかけになってほしいと思い、研究主題を「南志見地区の自然環境調査」とした。

3 活動時間の設定
 できる限り特別な時間を設定せずに、常日頃の教育活動のなかに織り込むことを意識しながら取り組んできた。
 ・課外の時間、学校休日、夏休みの利用
 ・欠時の利用
 ・理科植物観察の時間の利用
 ・選択理科の利用

4 成 果
 日本海の海流、海藻、波の花、鉱泉、河川の水生生物、植物など自然環境に重点をおいて取り組んできた。その結果、実際の観察や体験の後の生徒の感想の中には、「びっくりした」「思っていたより汚れていた」「〜とは知らなかった」などの表現がよく見られた。これらのことから生徒は、恵まれた自然環境の中で育ち、自然に慣れ親しんでいるとはいえ、その植物や動物にじっくりと取り組んだことが少なく、自分たちの地域にどんな動植物がどれくらいいて、どこに住んでいるのかについては、あまり知らなかったということであろう。
 しかし、「楽しく勉強できた」「また、いきたい」「どうして〜なのだろうか」などの意見も多数あり、今回の取り組みで、少しだけ自然環境について知ることができ、生徒の自然に対する興味・関心を高めることができたように思う。
 
5 今後の課題
 環境教育についての取り組みは、自然環境の観察・体験の段階であるので、そこから発展させていく必要がある。たとえば、その動植物はどんな環境に住むことができるのか、あるいはどんな環境では住むことができないのか、そして、生息数や分布の以前と現在との比較からどのような推移・変化が見られるのか、その推移・変化に影響を及ぼしてきた要因は何なのか、今後どのようになっていくのか考えたい。それが、地域住民にとって好ましいものであればよいが、好ましくないならば何をどうしなければならないのか、また、生徒にとってできることは何なのかを考えていくことが必要であろう。
 ともかく、自然環境に対してできるだけ長期にわたり継続的に調査活動をしていくことによって、自然に対する理解が深まり、自分がなすべきことをつかむきっかけとなっていくことを期待している。


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