アンケート結果

小説・映画の舞台

 このジャンルでは第1位はこの夏公開された「つりバカ日誌17」が10代、20代、30代の支持を集めた。続いて富来で撮影された松本清張の「ゼロの焦点」がはいった。こちらは30代の支持を集めている。第3位に入ったのが「利家とまつ」やはり大河ドラマは印象深いようだ。それ以外はほとんどが1票づつでそれぞれの回答者の思い出の作品なのでしょう。私は「白い巨塔」の登場人物が金沢出身だったのを覚えている。

映画の舞台としての石川は「つりバカ日誌17」と「ゼロの焦点」が1,2フィニッシュをきめていた。ここであげられたゼロの焦点は、1961年の野村芳太郎監督のものだと思うが、この時の脚本は「つりバカ」の山田洋次監督だった。第四高校を擁した金沢は、四高生を登場人物にした映画が多くある。舟木一夫の「夕笛」(日活)「空行かば」(松竹)はその代表作といえる。ちなみに小津の「東京物語」の助監督は、四高出身で作家の高橋治である。
 最近では、小松基地救援隊を描いたアニメシリーズ「空はよみがえる」がヒットしている。
 石川ゆかりの作家の映像作品は三文豪、五木寛之氏、井上靖氏など枚挙のいとまもない。詳しくは江藤茂博氏の「映画テレビドラマ原作文芸データベース」の一読をおすすめする。特にここでは何度も映画化された泉鏡花の「滝の白糸」、金沢ロケのあった島田清次郎の「地上」NHK少年ドラマシリーズ室生犀星の「幼年時代」をあげておく。
(追記 「ゼロの焦点」は最近リメイクされた。)

ゼロの焦点の舞台「ヤセの断崖」
「ヤセの断崖」 利家とまつで脚光をあびた金沢城

アンケートに書かれたほかの作品

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NOTO(パーシバルローエル)雪燃え(円地文子)忘却の花びら(菊田一夫)