平成20年度 学校経営計画に対する最終評価報告書

石川県立能登青翔高等学校

重点目標

具体的取組

実現状況の達成度判断基準

集計結果

分析(成果と課題)及び次年度の扱い(改善策等)

基礎・基本の徹底とわかる授業・意欲的に取り組む授業の工夫

@

特別時間(月〜木、毎20分)を通して漢字を学ばせ、漢字能力の向上を目指す。

3回の漢字検定で、4級以上合格した生徒が、

A 60%以上 B 50〜60%

C 40〜50% D 40%未満

1回4級以上61名受験10名合格(合格割合16.4%)

2回4級以上64名受験10名合格(合格割合15.6%)

3回4級以上70名受験6名合格(合格割合8.6%)

4級以上合格した生徒は26名で、全体の25.2%であった。準2級以上の受験者が38%おり、合格し難くなっている。次年度は家庭でも練習できる方策を検討する。

A

学校生活の充実や進路実現に役立つ資格取得に向けて積極的に挑戦させる。(補習等で学力を補充する。)

漢検2級などの各種資格試験で2級以上の級の合格者が、

A 20%以上 B 15%以上

C 10%以上 D 10%未満

2級以上の合格者は19名(漢検3名、ワープロ8名、情報処理8名)で、全体の18.4%。ワープロ、情報処理検定は文化情報系列選択者は何れかに合格したが、他の系列選択者の受験者は少なかった。次年度即戦力となる資格取得に向け、もっとPRが必要。

B

読書指導を通して、様々な考え方・生き方にふれさせる。

1年間で10冊以上読んだ生徒の割合が、

A 60%以上 B 50%以上

C 40%以上 D 40%未満

10冊以上は27名(27.3%)だったが、5冊以上だと55名(53%)、3冊以上だと74名(71.8%)となる。

冊数はなかなか増えないが、熱心に読書するようになってきている。

C

生徒の実態に応じた効果的な指導法を工夫するため、指導主事の要請訪問や授業研究会を積極的に行う。

授業がわかると評価した生徒が、

A 70%以上 B 60%以上

C 50%以上 D 50%未満

生徒の54%は授業がわかる(よくわかる17.4%、だいたいわかる36.6%)と評価した。一方で、「勉強が好き」14%、「勉強は嫌いだが大切だ」86%であった。

次年度は、より授業改善に努め、わかりやすい授業展開をし、勉強好きを増やす取り組みが必要。

授業での理解力を深めるため、家庭学習の充実を寮でも図る。

学習帳の内容の

A 60%以上を学習する

B 50〜60%を学習する

C 40〜50%を学習する

D 40%以下にとどまる

1年生の寮生に4月の後半から学習帳(102ページ)に取り組ませた。取り組んだページ数が多い生徒で30ページ(内容の29.4%)、少ない寮生は10ページ(内容の9.8%)に達しなかった。

卒業するまでの家庭学習の一助にしたい。

D

授業での理解力を深めるため、家庭学習の充実を図る。

毎日予習・復習を0.5時間以上する生徒の割合が、

A 70%以上 B 60%以上

C 50%以上 D 50%未満

2時間以上20名(20.4%)、1時間以上21名(21.4%)、30分程度15名(15.3%)、計56名(57.1%)。

アンケートでは、家でする勉強は宿題が出たときが一番多かった。次年度はもっと宿題を課すようにしたい。

前期・後期期末考査終了時に、特別時間を利用し、年2回スペリングコンテストを実施し、英語の基礎力を育成する。

2回の単語テストで、60点以上とれた生徒が、

A 80%以上 B 60〜80%

C 40〜60% D 40%未満

1組、2組を合わせた平均点は61点だった。60点以上が20名中13人(65%)、うち80点以上が5名(25%)だった。

50点以下も5名(25%)いたので、今後は下位の生徒に対して細かな指導をしていきたい。

90点代3人、80点代2人、70点代5人、60点代3名、50点代2名、40点代1名、30点代1名、30点以下3名

学校関係者評価委員会の評価

特別時間における漢字学習の取組は評価できるが,進路(就職)に有利な検定級への取組が望まれる。

読書数が増加しない理由の分析・究明が必要である。推奨図書の紹介などで増加を図る。熟読(繰り返し)への配慮も必要なのではないか。

全体に先生方はよく取り組んでいる。

学校関係者評価委員会の評価結果を踏まえた今後の改善方策

漢字学習推進の達成度判断基準を見直し、成果指標で級位取得者率の向上を目指す。一方で階級の生徒数を減少させる内容とする。

読書指導は、読書が苦手な生徒を考慮した基準とし、じっくりと取り組む姿勢で臨む。

家庭学習推進の方策を、課題・宿題を課すことを主眼とする。

生徒の内発意欲を高め、自らを律する規範意識の高揚

@

正しい価値観(倫理観)を持たせ、歪んだ自己主張をしない生徒の育成を目指す。

服装・頭髪基準をきちんと守っている生徒が、

A 90%以上 B 85%以上

C 80%以上 D 80%未満

 頭髪・服装検査を5回実施した。基準をしっかりと守っている生徒は、67%であった。春休み明け、夏休み明けに違反者が多かった。しかし、冬休み前に集会で訴えたところ、休み明けの検査では頭髪の違反者がいなかった。定期的な検査の実施と日ごろからの指導を継続していきたい。

1ヶ月平均の遅刻者が、

A 3%未満 B 5%未満

C 7%未満 D 7%以上

 通院や親からの連絡があった場合を含めている。

月平均23人、全体の21%と大きく上まわった。

決まった生徒が遅刻している。また、遠方からバスを乗り継いでくるため、早朝のバスに遅れると必ず遅刻してしまう。次年度は、特定の生徒の遅刻の減少に力を入れていきたい。

A

登下校時や職員室への入退室時など、あらゆる機会に礼儀作法や挨拶の大切さを指導する。

挨拶や礼儀マナーの大切さを理解し、進んで挨拶等を心掛けている生徒が、

A 90%以上 B 80%以上

C 70%以上 D 70%未満

 学校祭などで、外来者の方々から「しっかり挨拶ができる」とお褒めの言葉をいただいた。挨拶をする習慣はできつつあるが、普段の生活において相手のことを思い、気持の良い挨拶がしっかりとできるように今後も指導していきたい。

B

豊かな心を育む推進事業の一環として地域の児童・園児との交流を深める

達成度が

A 80%以上   B 60%〜80%

C 40%〜60%  D 40%未満

児童・園児とのふれあいは、他に対する「やさしさ」を芽生えさせ、高校生としての自覚が芽生えた。

閉校に伴う生徒減のため、行事内容を精選する必要がある。

講演会を実施し、生徒の心の成長を促す機会を与える。

講演会の満足度が

A 80%以上   B 70%以上

C 60%以上   D 60%未満

100%

全校生徒に生きる希望と勇気を与えてくれた素晴らしい講演会であった。次年度もこのような感動を与える講師の選定に努めたい。

C

部活動の意義を理解させ、参加意欲を喚起する。

部活動に積極的に参加している生徒が、

A 80%以上  B 70%以上

C 60%以上  D 60%未満

 3年生がぬけた後、人数不足から大会参加が困難で、部活動として成立しない部が増えた。また、加入はしているが参加していない生徒も多い。

今後、部活動のあり方について全職員で考えなくてはならない。

体力アップ1校1プランに基づいた、基礎体力の向上を図る。

5月と1月に体力測定を実施し、その結果記録向上する生徒の割合が、

A 80%以上   B 70%以上

C 60%以上  D 50%以上

体力向上のため縄跳び運動を取り入れたが、十分な時間がとれず、記録面では思った以上の成果は上げられなかった。

しかし、記録としては表れない意欲や運動することへの関心は見られるようになった。今後も継続して取り組んでいきたい。

学校関係者評価委員会の評価

服装頭髪基準の遵守と、あいさつや礼儀マナーの浸透との集計結果に疑問がある。倫理観の把握方法に問題がないだろうか。判断基準の検討を要する。

豊な心を育む教育は良好であるが,そのときだけの感動で終わらせない指導が望まれる。

 

学校関係者評価委員会の評価結果を踏まえた今後の改善方策

規範意識は理解できている生徒が多いと思われるので、自律意識の向上、奉仕精神の発揚を図る内容を盛り込む。

 

 

3年間を見通した進路指導計画の策定と各学年での取り組みの明確化

@

年間5回の面談を実施し、2年生の前期終了時点で進路目標を具体化する。

進路目標が具体化した生徒が、

A 90%以上 B 75〜90%

C 60〜75% D 60%未満

四大(1)短大(1)専門(7)公務員(1)民間(28)未定(3)

キャリア教育や夏季休業中に行った「インターンシップ」等を通じ自分の職業について真剣に考えるようになり、ほとんどの生徒が具体的な進路希望を持っている。3名の未決定者に対しては、面談を通じ保護者とも相談しながら早急に決定したい。

A

卒業式までに全ての生徒が自己の希望する進路目標を達成する。

進路決定者が、

A 100%   B 90%以上

C 80%以上  D 80%未満

100%である。

B

生徒・保護者が求める進路情報を、時機を逃さず提供する。

進路情報が適切であると思った生徒が、

A 90%以上 B 75〜90%

C 60〜75% D 〜60%

「タイムリーであったか否か」とのアンケート表現のまずさがあった。

3年生はタイムリーとの回答が多かったが、1・2年生はタイムリーではなかったとの回答が上回った。具体的な取り組みを示してのアンケートにすべきであった。

C

「産業社会と人間」や「インターンシップ」を通して、自己の能力・適性等について理解を深め、将来の在り方・生き方を考えさせる。

ライフプランが立てられた生徒が、

A 80%以上 B 70%以上

C 60%以上 D 60%未満

1年生は1月よりライフプラン作成(発表原稿・プレゼンテーション)に取りかかり、長期欠席者2名を除く20名(全体の90.9%)が2月17日に一人ひとり発表した。

明確な進路目標を持っている生徒が、

A 80%以上 B 70〜80%

C 60〜70% D 60%未満

2年生は、「キャリア教育」「社会人講話」や「インターンシップ」を通じ卒業後の進路目標が明確になってきた。41名中38名(92%)が具体的な進路目標を持っている。

D

自己の適性を把握させ、目標を早期に決定させることにより、生徒の進路希望の実現を図る。

第1希望の進路への内定率が、

A 100%   B 90%以上

C 80%以上 D 80%未満

就職希望者7名,進学希望者1名(公務員2名,民間企業5名,進学先1名)が第1希望の進路先でなかった。進路希望に対する指導の甘さがあった。

学校関係者評価委員会の評価

最終的な進路目標決定が夏季以降となった者もいたが,これはインターンシップ指導が3年次に必ずしも生かされていない面の現れであり,今後の検討課題である。

生徒の就職に関する進路決定は,以前から良好であったとのことであるが,今後は,インターンシップの拡充策を強力に推し進めたほうが良い。

学校関係者評価委員会の評価結果を踏まえた今後の改善方策

教師による5回の生徒面談週間を重視し、生徒理解を図ると同時に信頼関係をさらに構築させ、進路目標実現に向けたきめ細かい助言体制を推進させる。

 

 

農場施設の活用方法の工夫や農場経営の改革

@

開放講座を実施し、施設・設備の有効利用を図る。

定員20名に対する参加者割合が、

A 80%以上

B 60〜80%

C 40〜60%

D 40%未満

参加者19名。定員の95%であり、毎回の受講者は常に80%(16名)を越えた。広報活動の強化と講座内容を農業関係に統一したまとまりのある点が評価され、参加者の増加に繋がったものと思う。

次年度以降も、統一した講座内容で実施し、受講生の確保に努め、施設設備の有効活用を図りたい。

A

農場施設や寮を利用した体験実習を推進する。

計画された企画が、

A 十分達成された

B ほぼ達成された

C あまり達成されなかった

D 全く達成されなかった

例年並みの見学者と農業相談に訪れる人たちが若干増えたものの、施設設備を活用した体験型の実習では小学校や高等学校の先生方を対象とした講習会のみで十分とはいえなかった。幅広い年齢層に対する講習会を考えることが大切である。

 

B

農産物のPR活動を推進し、農産物の販売促進を図る。

客数・販売量が今年度より、

A 20%アップ B 10%アップ

C 同じ    D 今年度より低下

園芸部門の野菜・草花は例年並みであったもののカキやクリが上回った。食品部門では将来の能登高校を念頭に置き、クッキー、ケーキ等の加工品をPRした結果、例年を大きく上回ることができた。また、学校だより等を通じてPRした結果、金沢方面からの注文もあった。

学校関係者評価委員会の評価

農場施設をノトキリシマツツジの栽培振興を図り,環境教育につなげていけないか。

能登高校としての農場施設利用はどのような見通しか。

開放講座は有効であったが,とくに機械(草刈機)の調整はよかった。

学校関係者評価委員会の評価結果を踏まえた今後の改善方策

開放講座を継続させ、内容を地域の生活様式により関連付けたものとし、農場関係施設の有効利用を図る。

能登高校の特徴となりうる作目、施設利用形態を推進させる。

生徒のボランティア活動への施設の有効利用を検討して行く。

保護者や地域から信頼される学校づくり

@

教育相談や健康相談活動の充実を図り、悩める生徒が円滑な学校生活を送れるよう援助する。

相談者の援助活動に対する満足度が、

A 80%以上  B 70〜80%

C 50〜70%  D 50%未満

保健室支援が多く,相談室利用がほとんど無い状態であった。

個別相談は1年生に多く,相談活動は行った。

相談員の派遣を進めたい

特別支援生徒に関する会議を増加する必要がある。

A

学校発信情報を充実させ、本校教育への理解を深める。

外部評価で本校の教育活動がよくわかると回答した人が、

A 70%以上  B 60%以上

C 40〜60%  D 40%未満

わかると回答した数が、85%で、ほぼ、本校教育内容を理解してもらうことができたと言える。次年度は、より一層、中身の濃い情報をより多くの人たちに理解を得るよう努力したい。

学校関係者評価委員会の評価

月に一回発行される学校便りは学校発信情報として非常に有効であり、地域でも関心が高く、今後も継続させた方が良い。掲載内容については,新しい視点も望まれる。

生徒が安心して学習できる環境づくりが必要である。

学校関係者評価委員会の評価結果を踏まえた今後の改善方策

学校便りの発行頻度を維持しつつ地域の要望や学校への期待などを勘案し、内容をより充実させ、学校行事や教育活動の様子について多くの視点からの掲載を図る。

生徒が安心して学習できる環境づくりの一環として、相談課を充実させる。

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