平成20年度 学校経営計画書及び自己評価計画書

 

石川県立能登青翔高等学校

学校長  高 野   勉

 

1 教育目標

 (1)一人ひとりの個性・能力を生かし、自ら学ぶ意欲と豊かな心を備えた人間の育成。

 (2)規範意識を高め、知・徳・体の調和のとれたチャレンジ精神豊かな人間の育成。

 (3)積極的に自己の啓発に努め、「生きる力」と「たくましい力」を備えた人間の育成。

 

2 学校の中・長期的目標

 (1)学校の現状

@入学してくる生徒の中には、目的意識や基礎学力に欠け、授業に対する理解力も十分でないため、漢字の読み書きや読書に取り組み、

生徒の自主性や学習意欲を喚起させていく必要がある。

A基本的な生活習慣やマナーが十分身につけていない生徒が見られるため、生徒一人ひとりにきめ細かい面談や学校内外の体験学習を

通して、自分の生き方・在り方を主体的に考えさせる必要がある。

B自分に自信の無い生徒や内省的で意欲に欠ける生徒が多いので、コミュニケーション能力の育成や部活動、生徒会活動等を通して達

成感や充実感を味わわせ、自信や積極性を持たせる必要がある。

C生産科学への入学生の減少が続き、農場施設の有効利用や農場経営の変革が強く求められている。能登地区における農業教育の基幹

校としての存在意義を自覚して、将来を展望した独自のビジョンを打ち出す必要がある。

D学校便りやPTA便り等で学校運営や生徒の活動状況等を随時紹介して、本校教育への理解を求めていく。HPの更新をはじめ、学

校発信情報をより一層充実させていく必要がある。

 

 (2)生徒に関する中・長期的目標

   @家庭学習の習慣を確立し、基礎・基本の学力、コミュニケーション能力を育てる指導を行う。

   A自らを正しく認識し、将来への展望や進路目標を考える向上心豊かな人間を育成する。

   B時間とルールを守り礼節と信義を重んじるなど、基本的な生活習慣の確立を図る。

   C部活動や学校行事を活性化し、生徒が主体的に運営する態度と能力を育成する。

 

 (3)教職員・学校組織等の望ましい在り方

   @教職員の資質向上に努め、教科指導力並びに生徒理解の向上・充実を図る。

   A校務分掌間の連携を密にして活性化を図り、全ての教育活動に全職員が一丸となって学校運営に努める体制を確立する。

   B開かれた学校づくりに努め、地域の声を学校経営に生かす。

   C管理職及び主任への報告・連絡・相談を大切にする。

3 今年度の重点目標

 (1)生徒の実態に応じた効果的な指導法や、意欲的な授業を展開し、基礎基本の徹底により基礎学力の定着と向上を図る。

@生徒の能力・実態に合った課題を与え、その提出期限を厳守させ、家庭学習の定着を図る。

   A資格取得を推奨し、積極的に受験することを推奨する。

   B読書指導を通してさまざまな考え方や生き方にふれさせ、より高い価値観を求める心の育成を図る。

   C教材研究に努め、研究授業・公開授業、積極的な研修への参加で、教師の資質向上に努める。

 

 (2)規律ある生活習慣や社会規範を身に付けさせ、生徒の内発意欲を高め、自らを律する規範意識の高揚を図る。

   @日常生活における時間とルールを遵守させ、清潔感のある容姿や挨拶等の習慣を身に付けさせる。

   A毎月1回生徒自身による「生活自己評価」を実施して、生活習慣の改善を図る。

   B担任や全教職員による個人面談の徹底を図り、授業や部活動に取り組む姿勢や意欲を高める。

 (3)3年間を見通した進路指導計画の策定と各学年での取り組みを明確化することにより、生徒の進路意識を高揚を図る。

      @進路希望を把握するため調査や個人面談を実施し、適切な指導・助言により、早期の進路希望の明確化を図る。

   A適切な進路情報の提供や、外部講師による進路説明会を実施し、生徒の進路希望実現を図る。

   Bキャリア教育の充実を図り、目的意識を持った高校生活が送れるよう指導する。

 

 (4)農業教育の重要性に対する理解と農業の持つ教育力を発揮できるよう、農場設備の活用方法の工夫や農場経営の改革を図る。

   @農業教育における授業と農場運営の一体化を図り、農業実習を通して達成感を得るとともに健全な勤労観を養う。

   A農場教育施設を利用した体験学習の推進を図り、農場の開放の促進と農業への興味・関心の増加を図る。

   B農作物の育成方法等に工夫を凝らし、地域への積極的な情報提供を行う。

 

 (5)本校の特色ある教育活動の積極的な情報提供を行い、保護者や地域から信頼される学校づくりを図る。

@学校だより、学級だより、学年だより等を利用して積極的な情報発信に努める。

A学校評価の実施と公開により、地域から信頼される学校づくりを推進する。

B公開講座の実施、学校公開の推進、地域と連携した行事の実施を通じ、地域への貢献に努める。

C農業教育をはじめとする全ての教育活動を通し、自然と人間的豊かさが調和・共存できる環境の維持・改善を目指し、全校を上げて

エコロジーハイスクールの実現に取り組む。

 

 

平成20年度 自己評価計画書

 

石川県立能登青翔高等学校

 

重点目標

具体的取組

主担当

現  状

評価の観点

実現状況の達成度判断基準

判定基準

備 考

 

基礎・基本の徹底とわかる授業・意欲的に取り組む授業の工夫

@

特別時間(月〜木、毎20分)を通して漢字を学ばせ、漢字能力の向上を目指す。

教務

本校生徒の多くは基礎学力に欠け、教科書が読めない生徒もいるので、学習意欲を持って授業に臨めるよう、漢字学習の徹底指導が必要である。

【努力指標】

漢字検定4級以上の合格者増を目指す。

3回の漢字検定で、4級以上合格した生徒が、

A 60%以上 B 50〜60%

C 40〜50% D 40%未満

50%未満の場合、指導方法を再検討する。

年度末教務担当者で判定

 

A

学校生活の充実や進路実現に役立つ資格取得に向けて積極的に挑戦させる。(補習等で学力を補充する。)

教務

各係

目的意識を持って学習に取り組む生徒が少ない。

資格取得を奨励して、目的意識を持たせ、進路に役立つ資格に積極的に挑戦させる必要がある。

【努力指標】

各種資格取得に挑戦する生徒の増加を目指す。

漢検2級などの各種資格試験で2級以上の級の合格者が、

A 20%以上 B 15%以上

C 10%以上 D 10%未満

10%未満の場合、資格の内容や指導方法を再検討する。

年度末教務担当者で判定

 

B

読書指導を通して、様々な考え方・生き方にふれさせる。

教務

図書

積極的に読書する生徒が少なく、語彙の不足や表現力の幼さが見られる。

【努力指標】

特別時間や余暇を通して読書に親しむ習慣を身に付けさせる。

1年間で10冊以上読んだ生徒の割合が、

A 60%以上 B 50%以上

C 40%以上 D 40%未満

50%未満の場合は指導方法を検討する。

年度末生徒に対するアンケートで把握

 

C

生徒の実態に応じた効果的な指導法を工夫するため、指導主事の要請訪問や授業研究会を積極的に行う。

教務

学力不足の生徒や授業に消極的な生徒に対して、如何にして分かる授業を展開するか、その指導法の工夫が必要である。

【成果目標】

授業が以前よりもわかるようになり、毎日の授業に意欲を持って取り組んでいる。

授業がわかると評価した生徒が、

A 70%以上 B 60%以上

C 50%以上 D 50%未満

60%未満の場合、更なる授業改善に努める。

年度末アンケート調査で判定

 

授業での理解力を深めるため、家庭学習の充実を寮でも図る。

寮内でも基礎学力が不足した生徒がいるので、学習帳に取り組み、自学自習の態度を身に付けることにより、学力を高める必要がある。

【努力指標】

基礎・基本を身に付けるとともに、個々の生徒が学習帳に取り組み、学力の向上を図る。

学習帳の内容の

A 60%以上を学習する

B 50〜60%を学習する

C 40〜50%を学習する

D 40%以下にとどまる

50%以下の場合は改善策を検討する。

7月と1月に寮でアンケート調査を行い判定する。

 

D

授業での理解力を深めるため、家庭学習の充実を図る。

教務

課題(宿題)未提出者や、予習・復習を全くしないで授業に臨む生徒が見受けられる。

【努力目標】

課題(宿題)は必ず提出し、家庭で予習・復習をする。

毎日予習・復習を0.5時間以上する生徒の割合が、

A 70%以上 B 60%以上

C 50%以上 D 50%未満

60%未満の場合、指導方法を再検討する。

各学期生徒に対するアンケートで把握

 

前期・後期期末考査終了時に、特別時間を利用し、年2回スペリングコンテストを実施し、英語の基礎力を育成する。

英語科

本校生との多くは基礎学力に欠け、アルファベットも読めない生徒や簡単な単語も知らない生徒も多数いる。

【努力指標】

教科書に準拠した単語テストを、前期・後期1回実施し、単語力を育成する。

2回の単語テストで、60点以上とれた生徒が、

A 80%以上 B 60〜80%

C 40〜60% D 40%未満

40%未満の場合、指導方法を再検討する。

年度末英語科担当者で判定。

 

生徒の内発意欲を高め、自らを律する規範意識の高揚

@

正しい価値観(倫理観)を持たせ、歪んだ自己主張をしない生徒の育成を目指す。

生徒指導

各学年

服装・頭髪等の違反行為で自己主張をする生徒が見られる。

【努力指標】

全教職員の共通理解の下、服装・頭髪基準を遵守させる。

服装・頭髪基準をきちんと守っている生徒が、

A 90%以上 B 85%以上

C 80%以上 D 80%未満

80%未満の場合、指導方法を検討する。

各学期2回ずつ全教職員で判定

 

生徒指導

遅刻者は1月平均9名で7%に当たる。

【努力指標】

遅刻者の大幅な減少を目指す。

1ヶ月平均の遅刻者が、

A 3%未満 B 5%未満

C 7%未満 D 7%以上

7%以上の場合は指導方法を検討する。

学校日誌により実態調査をし、月毎に集計する。

 

A

登下校時や職員室への入退室時など、あらゆる機会に、礼儀作法や挨拶の大切さを指導する。

生徒会

各部活動顧問

職員や来校者に対して、進んで挨拶のできない生徒が見受けられる。

【努力指標】

全教職員が共通理解を持って指導に当たり100%の生徒が挨拶できるようにする。

挨拶や礼儀マナーの大切さを理解し、進んで挨拶等を心掛けている生徒が、

A 90%以上 B 80%以上

C 70%以上 D 70%未満

80%未満の場合、指導方法を検討する。

学期に2回、生徒アンケートで確認

 

B

豊かな心を育む推進事業の一環として地域の児童・園児との交流を深める

総務

教務

農場

学年

豊かな自然に恵まれた本校は地域の人たちとの交流の場として相応しい環境にある

【成果指標】

地域との交流を深める事業に参加した生徒が満足している。

達成度

A 80%以上

B 60%〜80%

C 40%〜60%

D 40%未満

60%下で方法・企画を再検討する

交流後にアンケートを実施し、感想文を提出させる

 

講演会を実施し、生徒の心の成長を促す機会を与える。

総務

昨年は2回の講演会を実施し、いずれも好評であり、講師から聴く態度も良好との評価を得た。

【努力指標】

講演会の満足度を調査する。また,感想文を提出させ,生徒の精神的成長の把握に努める。

講演会の満足度が

A 80%以上

B 70%以上

C 60%以上

D 60%未満

講演会の満足度が60%未満の場合、講師選定や指導法を検討する。

講演会後にアンケートを実施し、感想文を提出させる

 

C

部活動の意義を理解させ、参加意欲を喚起する。

特活

生徒の部活動加入率は高いが、在籍しているだけで活発に参加していない生徒が目立つ。

【努力指標】

全職員で指導に当たり、80%以上の生徒が部活動に積極的に参加するようにする。

部活動に積極的に参加している生徒が、

A 80%以上  B 70%以上

C 60%以上  D 60%未満

60%未満の場合、指導方法を検討する。

学期に2回生徒アンケートで確認

 

体力アップ1校1プランに基づいた、基礎体力の向上を図る。

体育科

縄跳びと有効なバックグラウンドミュージックを活用し、楽しみながら持久力の向上を図る必要がある。

【努力指標】

シャトルランの記録向上により、持久力の向上を目指す。

5月と1月に体力測定を実施し、その結果記録向上する生徒の割合が、

A 80%以上   B 70%以上

C 60%以上  D 50%以上

50%未満の場合は内容を検討する。

1月の体力測定で判定。

 

3年間を見通した進路指導計画の策定と各学年での取り組みの明確化

@

年間5回の面談を実施し、2年生の前期終了時点で進路目標を具体化する。

進路

進路に対する意識が低く、2年生になっても具体的な進路目標を持てない生徒が多い。

【成果指標】

進路目標を設定し、その実現に向けて努力している。

進路目標が具体化した生徒が、

A 90%以上 B 75〜90%

C 60〜75% D 60%未満

75%未満の場合は、指導方法を見直す。

2年生後期の進路希望調査で判定。進路指導課で評価

A

卒業式までに全ての生徒が自己の希望する進路目標を達成する。

進路

卒業式を迎えても、進路が決まらない生徒や決めたがらない生徒がいた。

【努力指標】

学校と家庭が連携して、進路の決定に向けて協力する。

進路決定者が、

A 100%   B 90%以上

C 80%以上  D 80%未満

90%未満の場合は、進路指導の方法を再検討する。

卒業式の時点で判定。

進路指導課が評価

B

生徒・保護者が求める進路情報を時機を逃さず提供する。

進路

生徒・保護者から進路関係の情報がもっと欲しいとの要望がある。

【満足度指標】

職安などの関係機関と連携を密にして、適切な情報提供に努めている。

進路情報が適切であると思った生徒が、

A 90%以上 B 75〜90%

C 60〜75% D 〜60%

75%未満の場合は、情報提供方法を見直す。

3年生の1月に判定。

生徒が評価

C

「産業社会と人間」や「インターンシップ」を通して、自己の能力・適性等について理解を深め、将来の在り方・生き方を考えさせる。

第1学年

生活態度・学習活動とも基本的なことが身に付いていない生徒が多い。

【努力指標】

自分の進路を考え、目標実現のために何をなすべきかといった態度をしっかり身に付けさせる。

ライフプランが立てられた生徒が、

A 80%以上 B 70%以上

C 60%以上 D 60%未満

60%未満の場合は、特別活動のあり方を再検討する。

年度末学年団で判定

第2学年

職業や勤労に対する理解が不十分で、進路目標を明確化できない生徒がいる。

【成果指標】

インターンシップの成果発表、実施報告書の作成等を通して、進路希望を持っている。

明確な進路目標を持っている生徒が、

A 80%以上 B 70〜80%

C 60〜70% D 60%未満

70%未満の場合は、計画の見直しを図る。

年度末学年団で判定

D

自己の適性を把握させ、目標を早期に決定させることにより、生徒の進路希望の実現を図る。

第3学年

具体的路希望が明確になっていない生徒がいる。個人面談、補習、進路講話を通して進路意識を高める必要がある。

【成果指標】

自己の適性を把握し、

進路目標を早期に決定

するよう指導し、第1

希望の進路への内定率

100%を目指す。

第1希望の進路への内定率が、

A 100%   B 90%以上

C 80%以上 D 80%未満

80%未満の場合は、指導方法を再検討する。

卒業の時点で学年団が判定

農場施設の活用方法の工夫や農場経営の改革

@

開放講座を実施し、施設・設備の有効利用を図る。

農業科

年間5講座よりなる開放講座を設定しているが、十分な参加者が得られず、また参加者も固定化している。

【努力目標】

広報活動を強化して、参加者の増加を図る。

定員20名に対する参加者割合が、

A 80%以上

B 60〜80%

C 40〜60%

D 40%未満

60%未満の場合、実施のあり方を再検討。

12月農場関係職員の調査で判定

A

農場施設や寮を利用した体験実習を推進する。

農業科

農場施設、設備を開放しているが、地域の保育園児、児童、婦人会などの見学が主で有効に利用されていない。

【努力指標】

広報活動を強化して、参加者の増加を図る。

計画された企画が、

A 十分達成された

B ほぼ達成された

C あまり達成されなかった

D 全く達成されなかった

B判定に至らなかった場合、企画方針を検討する。

年度末農業科職員で判定

B

農産物のPR活動を推進し、農産物の販売促進を図る。

農業科

現在、農産物の販売は、校内や地元商店で行っているが、来校者による購入量は限定されている。

【努力指標】

学校だより等による農場の情報発信により、購入量を増やす。

客数・販売量が今年度より、

A 20%アップ

B 10%アップ

C 同じ

D 今年度より低下

情報発信した前後での販売数・来校者数の変化で判断。

情報発信毎に調査

保護者や地域から信頼される学校づくり

@

教育相談や健康相談活動の充実を図り、悩める生徒が円滑な学校生活を送れるよう援助する。

保健厚生

家庭・友人・学習等に関する悩みや問題を抱える生徒が多く、個々に応じたきめ細かい対応が必要である。

【満足度指標】

ケースカンファレンス等の援助活動により、教育相談や健康相談が円滑に運営されている。

相談者の援助活動に対する満足度が、

A 80%以上

B 70〜80%

C 50〜70%

D 50%未満

70%未満の場合は、支援方法を再検討する。

年度末に当該生徒にアンケートを実施

A

学校発信情報を充実させ、本校教育への理解を深める。

総務

各学年

学校だよりやHP等により、本校の教育活動を理解してもらう取り組みをしているが、保護者や地域住民がどの程度理解しているかつかみきれない面がある。

【努力指標】

学校情報発進に努め,本校教育への理解に努める。

外部評価で本校の教育活動がよくわかると回答した人が、

A 70%以上

B 60%以上

C 40〜60%

D 40%未満

集計により判定。60%未満の場合、情報の内容等を再検討する。

前期末と後期末に、外部評価を実施

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