抹  茶

茶碗

一口に抹茶と言っても、濃茶用・薄茶用の2種類が在ります。 同じ抹茶といっても、濃茶と薄茶では味わいが異なります。基本的には、両者とも碾茶を目の粗い篩でふるい、軸を除いて葉片を茶臼で挽き、粉末にしたものです。
 あえて二つを分けないという考え方もありますし、厳密には異なるものとする考え方もあります。
 一般的に主菓子(おもがし)は濃茶に、干菓子(ひがし)は薄茶に使われます。

濃茶と薄茶の対比

濃  茶 薄  茶
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菓子

ねっとりと濃く練り上げられた濃茶を飲むためには、饅頭、練物やきんとんなどの餡(あん)が主体になっている主菓子が調和します。主菓子は、縁高(ふちだか)【下写真】や、銘銘皿(めいめいざら)などに一人一つずつ出されます。

さらっとした薄茶には打ち物、煎餅、有平糖(あるへいとう)類などの乾いた菓子が適しています。干菓子は器に2、3種類が盛り合わされ、客の人数より多めに出されます。箸は添えられてないので、手でつまんで懐紙に取ります。
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原 料

 樹齢が最低でも三十年以上、主に七、八十年から百年以上の古木の若葉の芽先。

 樹齢が三年から十五、六年程の若木の新芽。

栽培法 発芽の半月程前から葦簾(よしず)で覆いをして直射日光を遮る。
主な茶器

茶入

茶入

 陶製の小壷。薬味入、香料入などに使われていた容器の転用品。

棗

 代表的な薄茶器。元来は唐物茶入の挽家で、薄茶器に転用して、形を整えたもの。

点茶方法

 多め抹茶に湯を回数を分けて注ぎ、馴染ませるようによく混ぜ合わせ、練り上げる。

 抹茶に湯を一度に注ぎ、よく混ぜながら空気を含ませ、泡立てるようにて点てる。