小・中・高の系統的な指導における,各段階の達成目標を指導項目別に記述してあります。情報モラルの指導イメージとして参考にしてください。


@情報の受信・発信とコミュニケーション
 小学校低学年
(1〜2年)
 小学校中学年及び高学年
(3〜6年)
 中学校 高等学校
○あいさつや礼儀正しくするなど,コミュニケーション上の基本的なマナーを身に付けている。 ○情報の受信,発信,コミュニケーションなどの活動において,コンピュータの向うには人がいることを常に意識し,正しい内容を伝えるよう心掛けるとともに,相手の気持ちを思いやることの大切さを理解している。  ○インターネットや携帯電話によるコミュニケーションは,誤解や思い込みが生じる危険性があることを理解するとともに,内容や表現を工夫し,相手の気持ちに配慮したコミュニケーションができる。 ○コミュニケーションツールの利用に伴うコミュニケーション範囲の広がりと社会的責任を自覚し,情報社会の担い手として,人間関係や社会への影響に配慮した円滑なコミュニケーションを実現することができる。
○コンピュータやインターネット上にあるものは現実を反映していない場合があることを知るとともに,自分で調べたり体験したりすることの大切さに気づいている。 ○情報を得るには様々な手段があることを理解し,いくつかの情報を比較したり図書館で調べたりするなどして正しい情報を得ようとする意欲を持っている。 ○得られた情報の根拠や発信者,伝達経路などに注目し,その確かさや有用性を判断するとともに,自分にふさわしくないもの,有害なものは無視できる。 ○コミュニケーションツール個々の特性を理解し適切に使い分けるとともに,得られた情報の信頼性や信ぴょう性について,複数の情報の比較や社会的事象,自分の体験などを基に総合的に判断することができる。



A著作権・肖像権
 小学校低学年
(1〜2年)
 小学校中学年及び高学年
(3〜6年)
 中学校 高等学校
○身の回りにある他の人が作ったものを大切に扱うこと,勝手に自分のものにしたり使ったりしてはいけないことに気づいている。 ○身の回りにある著作物について考え,文章や絵,漫画やゲームのキャラクターなどには著作権があることを認識するとともに,他者の著作物を使うときには本人の許諾を得るなどのルールがあることを理解している。 ○著作権の基本的な内容を知り,著作物を保護することの重要性や意義を理解するとともに,ルールに則りインターネット上の画像や文章などを使用できる。 ○著作権を法律と関連付けて解釈し,著作物の不正な使用や複製は違法行為であること,権利者に不快感や経済的損失をもたらすことなどを理解するとともに,私的使用や授業における複製とその他の場合を区別し,適切に著作物を活用することができる。
○身の回りにある他の人の顔や姿が写った写真などを大切に扱うこと,勝手に使ってはいけないことに気づいている。 ○人の顔や姿には肖像権があることを認識し,写真を撮るとき,写真や似顔絵を使うときには本人の許諾を得て行うことを理解している。 ○肖像権についての認識を深めると同時に,写真などを勝手に使用したり公表したりしないことなどの基本的なルールを理解している。 ○肖像権は人格権やプライバシー権としての側面もあることを知るとともに,尊重する態度を身に付けている。



B心身の健康
 小学校低学年
(1〜2年)
 小学校中学年及び高学年
(3〜6年)
 中学校 高等学校
○コンピュータやゲームは,正しい姿勢で行い,時間に気をつけるなど規則正しい生活に影響を与えない範囲で楽しむことの大切さに気づいている。 ○コンピュータやインターネットに過度に熱中することで生じる依存症などの精神面への影響,視力低下や睡眠不足などの健康面への影響を知り,情報機器や情報通信ネットワークの正しい使い方ができる。 ○インターネットや携帯電話に過度に熱中することで生じる仮想と現実の区別がつかなくなることへの問題や依存症などの心身への影響を考え,人とのかかわりの大切さを認識するとともに,情報機器や情報通信ネットワークを適切に使うことができる。 ○インターネットや携帯電話に過度に熱中することで生じる心身への様々な影響を考え,情報機器や情報通信ネットワークの節度ある使い方を主体的に行うことができる。



C情報化社会を生きる
 小学校低学年
(1〜2年)
 小学校中学年及び高学年
(3〜6年)
 中学校 高等学校
○魅力的な誘いで自分や家族,友達の氏名や住所,電話番号などを聞かれる場合があることを知るとともに,自分や他者に関することを安易に教えてはいけないことに気づいている。 ○個人情報にはどのようなものがあるかを理解し,インターネットなどを介して個人情報が流出することによる自分や他者が被る影響について理解している。 ○個人情報流出の一因としてインターネット上のアンケートへの入力やコンピュータウイルスの感染などがあることを知り,個人情報の入力には自己責任が伴うこと,ウイルス感染対策としてWebページの閲覧や不明な発信者からの電子メールに十分気をつけることなどを理解している。 ○個人情報の保護の重要性を法律や人権と関連付けて理解するとともに,セキュリティパッチを施すこと,ウイルス対策ソフトウェアをインストールすることなど,情報の流出対策を施した上でコンピュータや情報通信ネットワークを活用することを理解している。
○学校にあるコンピュータや公共の施設にあるものは,みんなで使うものであるという認識を持って大切に扱うことができている。 ○インターネット上には詐欺などの犯罪や害になるWebページが存在していることを知り,危険なWebページは見ないこと,困ったときは先生や保護者に相談することを理解している。 ○インターネット上にある詐欺などの概要を知り,ネットオークションなど金銭の授受を伴うものに興味本位で参加しないこと,携帯電話などの情報機器を使ってはいけない場所を知っていること,チェーンメールや知らない人からのメールには返信しないことなど,情報化社会を生きる基本的な態度を身に付けている。 ○インターネット上の詐欺などには,先生や保護者に相談することをはじめ,社会的機関として消費者センターなどが存在していることを知るとともに,携帯電話などの情報機器の使用に際しては,回りの状況や場所などに十分配慮するなどよりよい情報社会を主体的に構成する意欲を持っている。


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