建設造形科土木コース概要
橋梁(橋)やダム、トンネル、道路などの公共物を造り上げるために、測量や力学についての勉強をします。 土木事業や環境についての基本的な知識を身につけます。
学習内容
土木の授業は測量が中心となります。教科書で学んだことを実習の時間に実際に測量機器を使って測量技術を身に付けます。他には、土木基礎力学、土木施工、土木構造設計、土木製図などがあります。また、3年間、土木で学んだ知識を活かして課題研究という授業もあります。測 量 | 構造物を作るために距離や角度を測ったり、各種の計算を行ったりします。 |
土木基礎力学1 | 梁(はり)の力学的な性質をから構造物をつくるために必要な計算を学びます。 |
土木基礎力学2 | 土についての力学的な性質や水の流れや摩擦の計算などについて学びます。 |
土木施工 | 土木の各種工事現場において構造物を作るための必要な知識を学びます。 |
土木製図 | 基本的な土木構造物についての製図を描く練習を行います。 |
実 習 | 測量器械を使って実際の操作を学び、測量の計算練習も行います。 |
課題研究 - 土質試験
土質班は継続実験として毎年取り組み、データーをとり続けている千里浜砂の一面せん断試験と今年度新しい取り組みとして始めたグランドの飛砂の調査の2つのことに取り組んでいます。1.千里浜砂の一面せん断試験
継続実験として毎年取り組みデーターをとり続けている千里浜砂の一面せん断試験の様子です。写真右はCBR用モールドにちょうど良い湿りけにした千里浜砂を突き固めたり、一面せん断試験用の供試体を切り出したりしているところです。写真左は一面せん断試験により一面せん断試験を行い、各測定値を読み取っているところです。

2.グランドの飛砂の調査
毎年グランドの土は風などの影響で30m3の土を補給しなければならい。そこでグランドの土が減っていく状況を定期的に同じ場所を水準測量で地盤高を求めることによって把握できないかと考え、今年は試みとして始めました。測定場所はサッカーグランドとし写真左は海側ゴール前付近を測量しているところです。写真右は校舎側ゴール前付近を測量しているところです。

課題研究 - 水理模型
土木では、河川に関する事業を取り扱う事がよくあります。
私達は川の模型を製作し、堰や橋などの河川構造物の模型を設置して、水の様子を観察します。
私達は川の模型を製作し、堰や橋などの河川構造物の模型を設置して、水の様子を観察します。


土で型を作る。

橋の模型を作る。

樹脂を塗り、

川の模型を作る。
課題研究 - 環境にやさしいものづくり
身近にある物で自然と社会の調和に基づくものを考えて、生活をより便利に快適にするための物として、環境に優しい土木作品を製作する。

- 研究目的
- 環境に優しい土木作品をつくる。
- 使用した道具の使い方を学ぶ。
- 互いの協力関係を大切にする。
- 研究課程
- 4月 研究内容を話し合う。
- 5月 炭窯作りと炭作り
- 6月 メダカ池に配置する敷石作り
- 7月~11月 作品作り
- 12月 まとめと発表製作
- 1月 発表練習と発表
- 材料 擬木作りで準備するもの
- 砂 : 下地用 1.7~0.6m/m 仕上げ 0.6m/m以下
- セメント : 白セメント、普通セメント
- 色(顔料) : 黒、青、赤、緑、チョコ、酸化黄、茶、酸化鉄
- 形(骨組み) : 発泡スチロール、塩化ビニールパイプ、やわらかい番線、ラース、ワラ、結線
- 化学糊 : NSハイフレックスHF1000
- 使用道具 : ハッカー、コテ、コテ台、千枚通し、金切りバサミ
- 製作方法
- 作品の骨組みを作る
- 塩化ビニールのパイプにラースを巻く。番線でラースを固定し、ハッカーで結線する。
- 下地塗り砂対セメントは2対1でワラを少々、水はセメント量の約半分程
- 下地乾燥後、仕上げ塗り(配合、配量は作る作品による)
- 作品の彫刻をし、乾燥させてニスを塗って完成。
- 制作上の工夫点
- 発泡スチロールを入れたり、中を空洞にして軽量化した。
- 接着力を増すために下地モルタルにワラを入れた。
- 境に考慮して、色の配合、耐久性、風化性を考えて製作した。
- まとめと反省
- 自然と調和する作品が出来た。
- 使用する道具の使い方を身につけた。
- 共同作業の協力関係の大切さを学んだ。
- 仕事への準備不足。
- 慎重さが不足していた。
- 地域社会に貢献できる物を作る。
課題研究 - 橋梁模型
橋梁模型班では、ものづくりコンテスト(建設系部門橋梁模型製作)の大会出場のために、繰り返し模型を制作して橋梁模型の強度、軽量化、デザインの研究などを行っています。コンテストでは、長さ100cm、幅10cmの橋梁模型に15kgの荷重を梁の中心に載荷し、1分間耐えられなければなりません。模型の重さ自体は100gから400g程度なので自分自身の重さ(自重)の40倍から150倍の重さ(荷重)に耐えることになります。評価項目
評価項目は完成度10点、耐久性15点、技術度20点、デザイン性35点、経済性11点作業態度9点の合計100点で競います。作業条件
支給された材料を用いて、次の条件を満たす橋梁模型を製作する。- 支間(span:1000mm)の間に橋梁模型を架ける。
- 幅員100mmの道路面を有し、構造体の中で保持する。
- 橋梁形式、デザインは自由とするが、完成後1分間の荷重載荷に耐えられること。
- 二時間半以内に完成させること。

コンテスト風景
この写真はものづくりコンテスト建設系部門の橋梁模型製作(石川県大会)で、実際に荷重をかけて(載荷して)、模型が15kgの荷重に耐えられるかどうか試しているところです。強度不足の場合には模型が折れてしまうこともたびたびあります。軽くて丈夫で、デザインのよい橋の模型を競いあいます。
資格・検定
在学中 | 危険物取扱者、2級ボイラー技師、消防設備士、測量士補、クレーン・玉掛特別教育、2級土木施工管理技術検定(学科試験)、情報技術検定、計算技術検定、測量技術検定、ワープロ検定、ガス溶接技能者 |
卒業後 | 1・2級土木施工管理技士、土地家屋調査士、測量士、安全衛生管理者 |